カラーコーディネーターのつぶやき④

カラーコーディネーションを学習して得た知識を、自分自身も再度学びながらつぶやかさせていただいております。

今回はイギリスのデザイナー、「ウイリアム・モリス」さんにつぶやきます。

19世紀にイギリスで産業革命があったのはよく知られています。この産業革命により、様々な品物が大量に生産できるようになり、消費者が必要な品物を安く購入できるような仕組みになっていきましたが、同時に粗悪品があふれていたり、中世の職人技術や手工芸の美しさも次第に失われていきました。

ウイリアム・モリスさんはこの状況を批判し、中世のものづくりスタイルを復活させ、デザインから制作まで一貫して請け負う仕組みの会社(モリス・マーシャル・フォークナー商会)を設立しました。これをきっかけに、モリス商会のような会社が各地にも設立されるようになり、イギリスを中心に欧州各地で手工芸の復興が奨励され、産業デザインの改良を目指した芸術運動(アーツ・アンド・クラフツ運動)が起こりました。この運動は、世界各国の美術、現代の美術にとても大きな影響を与えたのです。

 渡辺和也(2級カラーコーディネーター)

近代デザインの歴史を知ることで、デザイン視野をさらに広げていきたいと思います。